エッセイ 夫のイケメン七つ道具

   

ハンサムの眉はいつも整っている。
ハンサムの唇はいつも潤っている。
ハンサムの髪はいつも整っている。

イケメン七つ道具の話

夫が不潔というか、おっさんになっていくことを嘆く人は多い。
が、わたしは全く逆で、自分の夫の仕上がりっぷりにいつも感動している。

同棲当初から不思議に思っていた。
いつみても、眉が、整っている。
なぜ? どのタイミングで?
いつ何時見てもちゃんとしているけど、その整えている姿は見たことがない。
鶴の恩返しなのだ。

他にも謎はある。
ハンサムとキスをすると高確率でリップクリームが付いている。
女のわたしよりも全然頻度高く塗っていないとこうはならない。
すごいの一言だ。

また彼のポケットには、口臭ケアグッズとリップクリームが必ず入っている。
すごいのは、モノはいっこずつしかないはずなのに、どのズボンの時にも持っていることだ。
つまりいちいちポケットの中身を入れ替えているのだ。
女子力うう。

ネカフェに遊びに言った時、フェイススチーマーを浴びたわたしにニベアフォーめんを差し出してきたときは面食らった。
ドラえもんかよ。

さらに彼は毎朝ヘアアイロンを欠かさない。
わたしより全然、身綺麗だ。
 
 
そんな夫を持つと、わたしもちょっと綺麗にしようかなという気になってくる。
イケメンは女を育てる、これは間違いない。
ムダ毛の処理をこまめにし、恥ずかしくない程度の化粧をし、可愛くいようと心がけたくなる。

しかしたぶん、これをハンサムにいうと
「何をいうんです。もとから可愛いから僕はあなたのそばにいるんです、逆ですよ」
と言われるだろう。

彼は心にも七つ道具をもっている。言葉だ。

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