エッセイ どうしたって休息してしまう場所の話

      2018/07/04

そこに入ると、ふしぎと、もうなにもかも、やりたくなくなるのだ。
 

どうしたって休息してしまう場所の話

 
わたしの30代のスローガンは余暇だ。
つまり休息だ。

というのも、わたしは休息をとるのがすごく下手だ。
何かにのめり込むと休むことを忘れて取り組んでしまう。
前のエッセイでも書いたが、
「自分は凡人のきわみなのだから、人一倍努力と行動をしなくちゃ」
と思っているために、なにもしないで休むということがすごく苦手なのだ。
 
 
そんなわたしでも休息できる場所がある。
それはバリ島のお気に入りのホテルにある、バレという東屋の中だ。

バレのなかには、寄っかかって眠れるような人をダメにするクッションと、あたたかでやわらかいタオルが敷いてある。
最大で五人くらいがすわれる広さがあり、一人でも借りることができるので、行くたびに必ず借りている。

そこに入ると、ふしぎと、もうなにもかも、やりたくなくなるのだ。
自暴自棄な意味ではなく、心地よく、なにもしないのだ。
身体中の力が抜けて、目の前の海の音や風、香りを楽しむ以外になにもしなくなる。最高だ。

うたた寝をしながら、時々降るスコールの冷気や、そのあとすぐやってくるお日様の光を感じるのは幸せというより他ない。
ワーカホリックのわたしですらこうなのだから、そうではない人をバレに入れたらどうなるのかと思ってしまう。

30代の最終目標は、人生そのものをバレのなかに入れたような、余暇の30代にしたいというわけだ。
それができるかどうかは今のひとつひとつにかかっているのだろう。
そう思って、ワーカホリックにも磨きがかかるのだが。
 
 
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