エッセイ 断固として東京を離れない話

      2018/06/22

東京を愛している。

移住ブームがどんなに来ようと東京から離れない話



わたしは東京生まれ、東京育ち、東京で鬱になり、東京で治し、東京で事業を起こし、東京で稼いでいる。
そんなわたしからすると昨今の地方移住ブームを見ていると、
「自分がパッとしないのを東京のせいにしてないか?」
と思うことが多々ある。

別に田舎を悪くいうつもりはない。
問題は東京が悪く言われていることだ。

例えば田舎には緑の癒しがたくさんあって、東京には微塵もないといったような記述を見かけるが全く違。
都会の人間は、緑の絶対数が少ない分、それを発見することに長けている。
特に都会で育つとそうなる。
都会なのに紫陽花が沢山あるな、とか、都会人は敏感なのだ。

それに都会の夜は美しい。
ちょっと高い場所から望む夜景も、ベイエリアから望む夜景も美しい。
おいしい夕食を頬張りながら眺める夜景などは最高だ。

都会は「今」に対して肌で敏感になれる。
ショッピングモールの数も多く、中を歩くだけで、いま求められているものがよくわかる。
特にわたしのように年頃の女性向けにものを書いている人間には、必須の感覚なのだ。

都会はあらゆる料理にさっとアクセスできる。
たとえばわたしはフィッシュ&チップスが好きだが、フィッシュ&チップスを置いているあらゆるタイプの店がある。
田舎ではこうは行かないだろう。

都会は体に不自由がある人間に優しい。
わたしは一時期、杖や車椅子なしでは移動できない体だったことがある。
万一これが田舎だったら、と想像したら不安になったのを覚えている。
駅と駅が都会は近いから、どこかで足が悪くなってもすぐ近くに駅がある。
車の免許などがないわたしにとって、その場が都会であることは安心材料でもあるのだ。

と、挙げだしたらきりがないほど、都会にはメリットがある。
繰り返すが、田舎より都会が優っているとかそういうことではない。

が、都会はオワコン、地方移住こそイケてる、みたいな記述をネットで目にするたびに
「オワコンなのは都会のせいじゃないだろ」
とよく思うのだった。

こっこのエッセイをもっと読むにはこちら。↓
こっこのエッセイ集





 - 主観のコラム